少女たちがケータイで裸をさらす理由

 出会い系サイトで知り合った中2の少女(14)に携帯で裸の画像メールを送らせ、「会わなければ写真をバラまく」と脅した山形県の中学教諭(38)が5日、脅迫で逮捕された。先月は、埼玉県の会社員(41)が女子高生に「顔写真を合成してワイセツ画像をつくった。バラまかれたくなかったら裸の写真を送れ」と強要して捕まっている。会社員が女子高生の裸写真を流した画像サイトには25人分の少女の写真が陳列してあったという。少女たちはなぜ、見も知らぬ男の言うままに裸身をさらしてしまうのか。
「いじめ問題と一緒です」と性人類学者キム・ミョンガン氏がこう言う。
「いまの子どもは、外敵からの攻撃に著しく弱い。逃げることも助けを求めることもできず、言いなりになるか、泣き寝入りするかしか対処できないのです。ひと昔前は親や友だちに打ち明けて危険防止策を教わっていた。しかし今は親も学校も過保護に育てるから、逆に抵抗力のない“もやしっ子”ばかり。突き詰めれば教育の問題です」
 医学博士の米山公啓氏はこう見る。
「女性には潜在的に性的魅力をアピールしたい願望がある。普段は社会的規範や道徳があって願望を制御しているが、自分が所属するコミュニティーにバレないようなところでは大胆になってしまう。今回は携帯メールという媒介が非現実感をもたらしたのかもしれない」
 心理学者の鈴木丈織氏の見方はこうだ。
「山形の少女は裸画像を返信することで、埼玉は脅迫に屈することで、目の前の危機を回避して安心感を得ようとしたのではないでしょうか」
 いずれにしても、女性の心理を悪用した犯行。とりあえず犯人を厳罰に処して見せしめにするしかなさそうだ。

偽イケメン男が女子学生に暴行

 うその写真を使って“イケメン”に成り済まし、出会い系サイトで知り合った女子中学生にわいせつな行為をしたとして、警視庁少年事件課は1日までに、千葉県山武市の私立大1年の少年(19)をわいせつ致傷容疑で逮捕した。自分の顔写真では女性からの反応がないことに“立腹”。「イケメンにつられる女性を痛い目に遭わせたかった」と話している。

 逮捕された少年が自らを“イケメン”に仕立て上げるのに利用したのは、インターネット上にある通称“イケメンサイト”。一般的に、美男子の写真を紹介する投稿型サイトだ。サイト上では、閲覧者による投票が行われ、ランキング形式で一般公開されている。

 少年は3月ごろ、出会い系サイトを利用して、複数の女性に自分の素顔を送信。計50回ほどアプローチしたが、「自分の顔を送っても女性の反応はなく、誘えなかった」ことから、イケメンサイトから写真をコピーする方法を思いついた。自分の顔と偽って出会い系サイトで知り合った女性に送り、電子メールでやりとりしていた。

 調べでは、出会い系サイトで知り合った都内の女子中学生(14)に対し、上半身裸の写真を送るようメールでしつこく要求。中学生が応じると「ばかなやつだ。写真をばらまかれたくなかったら言う通りにしろ」と、9月4日午前10時ごろ、山武市の自宅の部屋に中学生を連れ込んだ。さらに、押し倒して約2時間にわたってわいせつ行為をくり返し、両肩、右股関節打撲などの軽傷を負わせた疑い。

 調べに対し「イケメンにつられる女性を痛い目に遭わせたかった」と容疑を認めている。ほかの女子中高生も同様の手口で脅し、うち6人に対して性的な乱暴をしたことを認めており、同課は裏付け捜査を進めている。
[ 2006年11月02日付 紙面記事 ]